天草四郎ミュージアム所蔵のROMANsアート【シローマン】のご紹介

この度、熊本県上天草市にある天草四郎ミュージアムにROMANsで描かれた天草四郎、その名もシローマンの絵画が所蔵されることとなりました。

住所上天草市大矢野町中977-1
開館時間9時00分から17時00分
(※最終入館時間は16時20分までとなります。)
休館日年末年始(12月29日から1月1日)、1月第2水曜日、6月第2水曜日
入館料大人600円、中学生以下300円(幼児は無料)
※障がい者手帳の提示による入館料の割引はについては、等級に関係なく、手帳保有者及びその介助者1名は「5割引き」となります。 詳細は、天草四郎ミュージアムへお問い合わせください。
電話番号0964-56-5311
その他駐車場:約30台

みなさん、まずはこの絵を1分ほど観てみてください。

どうですか?何か感じられることはありましたか?

まずシローマンを観ると、腕に十字架を抱えていますね。天草四郎がキリスト教を信仰していて当時キリスト教徒が迫害の対象であったことは有名ですが、この腕を見ると十字架で戦おうとしているようにも、十字架を守っているようにも見えませんか?

また奥のお城は原城という天草四郎陣営が立て籠もったお城ですが、その周りを軍船が囲んでいますね。当時世界ではアジアの覇権はポルトガルにあり、日本でキリスト教の布教を進めていたのもポルトガルでした。天草四郎陣営は立て籠もっている間、同じキリスト教の仲間としてポルトガルからの援助を唯一の希望としていましたが、そこには同じくアジアの覇権を狙うオランダの存在がありました。さらにポルトガルはカトリック、オランダはプロテスタントと同じキリスト教国でもその宗派は対立関係にあったのです。

この軍船の帆を見てもはっきりと国旗が描かれているわけではありません。この船は一体どちら側の船なのでしょうか。

このように色々考えるととても面白く見所がたくさんある絵画ですね。

次にシローマンだけをみてみましょう!

ただ観るだけでも魅力的ですが、このキャラクターの面白いところはやはり十字架に対する観る側の観方次第で表情が変わり、天草四郎自身の二面性を表しているように見えるところにあると思います。

まず十字架で戦おうとしていると思って見てください。すると、とても勇敢で決意と覚悟に満ちた少年のように見えませんか。しかし一方で十字架を抱きしめて守ろうとしているように見てみると、一転してか弱く怯えているように見えてきます。

思うに天草四郎自身に覚悟を決めて戦に望むみんなが求める自分であろうとする心と恐怖に怯える本当の心、その両方があったのではないでしょうか。

このシローマンは表情がない代わりに十字架の持ち方でそれを表現し、観る者によって全く違うシローマンの感情を抱かせるとても優れた芸術作品だと思います。

みなさんこのシローマンを観てどのような感想を抱きましたか。よろしければぜひ教えてください!